国道5号余市札幌間 塩谷・笠岩トンネル旧道 その2
前回
前回最後の信号から少し進むとこの光景になる。
右端の旧道入口は、ちょうど通過中の車に遮られて見えない。しかし、洞窟クルーズや漁港が奥にあり、舗装路が続いている。
真ん中が現在の塩谷トンネル。ここから函館市か七飯町かまでは、5号線はずっと片側一車線になる。
左に見えている穴が、塩谷トンネルと笠岩トンネルを置き換える予定の塩谷トンネル。名前が被るので新塩谷トンネルとしておく。後で見るように、塩谷トンネルは内部にカーブがあり、塩谷トンネルと笠岩トンネルの間も屈曲していて危険なので、新トンネルで安全にしようというわけだ。すでに貫通していて舗装工事中であり、2年後までにはこちらになっているだろう。
では旧道に入っていく。
いきなり1車線しかないが、現役当時からこの程度の幅しかなかったようだ。
赤い建物が洞窟クルーズの発着場らしい。そして、ゲートから先がダートとなり、その奥に漁港が現れる。
ここからは徒歩で向かう。
ゲートを越えると重要な看板が設置されている。曰く、「遊泳は」禁止らしい。泳ぐどころか足を濡らす気もないのでOK。
ん・・・
草に覆われたフェンスに、白い看板のようなものが見える気がする。
・・・判読できないので無効とする。
「立入禁止
この先危険ですので
立入りを禁止します
北海道財務局
小樽出張所」
なんて読めなかった。
路面がない
漁船の間をすり抜け、フェンスが有刺鉄線に変わったところで鉄線の隙間から反対側に入った。破壊はしていない。通ってくださいと言わんばかりに隙間があったので通り抜けただけだ。上は振り返った写真。そして下の写真は進路方向だが、
路面がない。
さて、路面はどこにあったのか。考えられるのは以下の2通り。
左は、桟橋のように海岸に橋を設けていた可能性。これなら、現在痕跡がないのは撤去したからだと説明がつく。
右は絵が下手でわかりにくいが、擁壁があり、黒線のところを走っていた路面は、擁壁ごと土砂崩れで埋もれた可能性。黒線のところに一筋の段差のようなものが見えるのはこの説の裏付けになろうか。
どちらにしてもこの段階ではわからないので先に進むことにする。
100mほど進んだところでふと上を見上げたのがこの写真。ある物が写っているのがわかるだろうか。
明らかに人為的に加工された石が並んでいる。これはおそらく「駒止」というもの。ガードレールやガードロープがなかった時代、その役目を果たしていたものだ。現在でも新設例はあるが、結構怖いと思うのは気のせいだろうか
つまり、駒止があるところが路肩だということになる。
すると、先ほど考えた可能性のうち、おそらく後者が正しいのだろう。路面は擁壁もろとも崩れた斜面に埋まってしまった可能性が高い。
桟橋説が否定されたところで、歩を進めると
ついに見えた。
続く