国道5号余市札幌間 塩谷・笠岩トンネル旧道 その3

前回

t93108.hatenablog.com

 

 

f:id:t93108:20200724112730j:plain

左の崖を一段上がったところにトンネルの坑口が見えた。これが旧道の七本のトンネルのうち最も札幌側の「1号トンネル」。

 

f:id:t93108:20200730133955j:plain

でもこれダメそうだ。登れそうな場所がない。

というのも、この辺りは塩谷層と名付けられた凝灰岩層で、触るだけでボロボロ崩れる地質であり、手足をかけられる場所がない。そのうえ、オーバーハングしている崖を素手で登るような技術は持ち合わせていない。

路面までは垂直に4mほどだろうが、一般人にはたどり着けそうもない。

トンネル坑口から左にかけて、駒止が6個ほど現存している。

f:id:t93108:20200730134501j:plain

崖に張り付いて最も近づいたところで撮った写真。内部が無事なのかどうかすらわからなかった。

 

たどり着けないものは仕方がないので、反対側の坑口を目指す。1号トンネルは80m弱らしいので、その分海岸線を迂回しなければいけない。

f:id:t93108:20200730134826j:plain

あー無理だな。80mというと、左の小さな浜を過ぎてその先の小さな岬を回り込まなければいけないだろうが、その岬に道が見えない。岬には何か人工的な台があるのは見えるが、それが何なのかはわからない。どうするか。

 

カン・・・カンカン

 

撤退した。行くか行くまいか迷っていると、ちょうど次の一歩を置こうとしていた地点に、こぶし大ほどの石が2つ降ってきた。前回の写真でもわかる通り、崖の斜度は90度近いところもある。急斜面という無数の銃口から石という無数の弾丸で狙われているような場所なのだ。いつ牙を向いてくるかわからない。進める目途が立たない以上は無駄にとどまるべき場所ではない。

 

f:id:t93108:20200730140148j:plain

北朝鮮製だろうか。そんなことはないだろうが。日本海側の海岸にはいろいろ流れ着く。

ちょうど戻ってきたらしい洞窟クルーズ集団に見つからないように自転車まで戻った。現道のトンネルを経由し、残りの旧道トンネルを探しに行く。

 

続く

t93108.hatenablog.com