手稲山 旧道 その4
前回
4.違法
明るく見えていた場所まで出てきた。右の写真は出てきたところを振り返ったもの。ここから先は轍が明確にあり、今も使われていることが分かる。
さて、前回述べた別の問題とは、
左30mほどにはゴルフ場のグリーンがあり、しかもタイミング悪く4人パーティーがちょうどグリーンに移動してきていた(轍はグリーンに続いており、4人からは丸見え)
・・・こともあるのだが、ここから先の旧道は、ゴルフ場の敷地内の可能性が非常に高い。つまり、不法侵入。
まあここまで「ゴルフ場につき立入禁止」とはどこにもなかった。知らなかったからしょうがないので進行する()。
写真からはわかりにくいが、結構きつい斜度だ。現道と別れた橋の袂から、この先の合流地点まで80mの高度差があるが、この区間、現道が1400mもかけて登るのに対し、この旧道は半分の700mほどで詰める。平均斜度は現道5.7%に対し、旧道11.4%である。しかも未舗装の砂利道で、チャリに乗って進むには普通にきつい。
これでゴルフ場から丸見えだったらさすがに引き返しただろう。実際には森で視界はさえぎられており、ゴルフ場の管理者と出会うこともなかった。
旧道が残り100mほどとなったところで、右側から現道を走る車の音が大きくなってくる。旧道はこの写真のところで一旦現道を左に避けるが、もともとは直進していた。現道建設に当たってわずかに線形が変更されたようだ。
右上に現道が見え、旧道もほぼ終わり。同時に、左の森も終わり、ゴルフ場から丸見えになる。ここまで来て引き返すのはさすがに面倒なので、きつい坂だが全力で漕いで脱出した。
脱出場所。振り返ったらこちら側には、
「私有地につき関係者以外立入禁止」
の看板がちゃんとあった。向こうにあったら言い訳は効かなかった。
5.麓側
手稲橋から下の区間は、今も普通に市道として使われている。現道より斜度はきついが、2車線のありきたりな坂である。
基本的に左右は森だが、手稲橋が見えるところだけ開けている。ここは、現在の橋の橋脚工事の際、その工事車両を入れた跡である。下の写真は最初にも示したが、橋脚の影に向かって旧道から道のようなものが伸びているのが見て取れる。
下りきる直前、何かの工事をしていた。現道側では北海道新幹線のトンネル工事をしていたので、こっちもその関連だろうか。
ゴルフ場より上の区間にも、いくつか旧道から切り替えられた区間があるが、余りにも藪と森と化していて、雨降りのこの日に入る気にはならなかった。
一例として、下の写真の奥の、どこに道の跡があるというのか。
しかも、多くの区間はスキー場コースになっているようで、じゃあ冬にでも滑れば良しということにする。
(終わり)