八剣山トンネル旧道 その1
札幌市街地から南に延びる国道230号を辿ると、定山渓の手前右手に、八剣山がそびえるのが見える。
群馬・妙義山のパチモンのような特徴的な山容だ。この山の直下を、札幌市の市道がトンネルで貫いており、これが八剣山トンネルである。
このトンネルの存在自体は知っていたが、長いこと旧道があるとは思っていなかった。というのも、赤い星で示した地点からちょうど登山道が伸びており、トンネル東口で分岐する道はトンネル旧道ではなく登山道へのアクセス道路で、この区間はトンネル貫通まで不通区間だったと思い込んでいたからだ。
しかし、札幌市HPで八剣山トンネルを紹介する部分(八剣山トンネル/札幌市 (city.sapporo.jp))に、「がけ崩れによる現道の通行不通区間の解消を抜本的に解消するため」(屋上屋×2・・・)としっかり書いてあった。地理院の航空写真を見直してみると、
トンネルと川の間に、はっきりと道が見える。これは1960年代の写真だが、1985年頃の写真にも写っている。こんなにわかりやすいものを見逃していたとは驚きだ。
ほとんどの地図ではこの旧道は書かれていないが、札幌市の道路台帳ではしっかりと現役をしている。
もちろん、現役時代から「通行不通区間」と書かれてしまうのだから、現在はしっかり廃道だろう。
つづき